平成23年3月11日の東日本大震災で、多くの人命を失った南三陸町歌津地区の被災者です。
地震被害はあったものの、幸い、我が家は高台に位置していた為、津波による被災は免れました。しかし、未だに行方のわからない親戚を捜し回っている日々です。
しかし、このままで日々を過ごす訳には参りません。
最も被害の大きかった地域だからこそ、真っ先に立ち直る事も必要だと覚悟しました。
私自身、長年、食材会社の専門営業担当者として、全国の業務用食品問屋・各中央卸売市場・各地方卸売市場・冠婚葬祭会館・仕出し店　等、各得意先に納品する仕事をして参りました。
お陰様で、多くの知り合いも、又、面倒を見て下さる方々も得ました。

そこで熟慮し、長年指導を受けている得意先の責任者にも相談しました。お前達で独立しろ!そして、被災者同士で、仕事を建ち上げろ!!と激励されました。同感をして下さり、応援して下さる方々が居ると判り、一歩を踏み出す事にした次第です。

ここは、私の故郷ですから、この地から離れられません。この地は、面影すらきえてしまい、今は、何もありません。でも、ここには、私達のように、生き残った者が居ます。
生き残った者は、先に逝った方々の分まで頑張って生き抜かなければなりません。
生き残ります。何としても生き残ります。
とは申せ、今までの営業設備もライフラインも失われ、蓄積した資産も失いました。
ですが、この業界でも被災地で復活した『企業』として名を馳せて見せます。